世界で一番高いテキーラ、いくらだと思いますか?
数万円?数十万円?——いいえ、約3億5千万円です。
ギネス記録に載った一本
その名は「Tequila Ley .925 Diamante」。2006年に世界で最も高価なテキーラとしてギネス世界記録に認定されました。
テキーラ1本に3億円超。ワインやウイスキーの最高額ボトルと並んでも桁外れの価格ですが、この値段には明確な理由があります。
価格のほとんどは「ボトル」の価値
このテキーラの何がすごいかというと、ボトルそのものです。
4,000個以上のダイヤモンドに加えて、プラチナとホワイトゴールドがあしらわれたボトル。もはやテキーラの容器というよりジュエリー作品です。宝飾品としての価値が、この天文学的な価格のほとんどを占めています。
テキーラの世界では、クラセアスールの手描き陶器ボトルのようにパッケージにこだわるブランドがありますが、Ley .925はその究極系。「飲むための酒」ではなく「所有するための芸術品」という領域です。
中身もちゃんと高級
とはいえ、ボトルが豪華なだけではありません。中身もしっかりとしたテキーラです。
100%ブルーアガベのエクストラ・アネホで、フレンチオーク樽で7年熟成。エクストラ・アネホの規定は3年以上なので、その2倍以上の期間をかけて熟成された長期熟成テキーラです。Part25で紹介した「天使の分け前」を考えると、7年間で相当な量が蒸発しており、原酒としての希少性も高い。
味わいはバニラやドライフルーツ、チョコレートのような深いリッチさ。ブランデーに匹敵する複雑さを持つ、正真正銘のプレミアムテキーラです。
ただし、同じ条件のテキーラは数万円で買える
ここで冷静になりたいのが、中身だけを見れば同等クラスのテキーラは数万円で購入できるということ。
100%アガベのエクストラ・アネホ、フレンチオーク樽、長期熟成——こうした条件を満たすテキーラは他にも存在し、ボトルがシンプルなら現実的な価格で手に入ります。
つまりLey .925の3億5千万円は、テキーラの「味」に対する値段ではなく、宝飾品としての「ボトル」に対する値段。テキーラの品質と価格の関係を考えるうえで、非常にわかりやすい極端な例です。
まとめ
世界一高いテキーラは約3億5千万円。ただしその価値のほとんどはダイヤモンドとプラチナのボトル。
テキーラの価格は、中身の品質だけでなくパッケージやブランド設計にも大きく左右されます。逆に言えば、ボトルの見た目に惑わされず中身で選べば、驚くほど高品質なテキーラが手の届く価格で楽しめるということです。
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