高いテキーラって、ブランド代だと思っていませんか?
もちろんブランド力も価格の一部ですが、本当の差は「どこを削って、どこを残すか」という製造上の判断にあります。テキーラの値段が決まる3つの製造コストを解説します。
① 蒸溜時の「カット」——多く捨てるほど上質になる
蒸溜では最初の「ヘッド」と最後の「テイル」を切り落とし、真ん中の「ハート」だけを取り出します。
ヘッドとテイルを多めに切り落とすほど味はクリアで上品に。しかし取れる量は減る。つまり高品質なテキーラは、味のために歩留まりを犠牲にしているのです。量産テキーラがカットを控えめにして量を確保するのとは真逆のアプローチ。
② 熟成期間と「天使の分け前」
熟成期間が長いほど出荷までの在庫コストが積み上がります。さらに、熟成中は毎年2〜5%のアルコールと水分が蒸発。これを「天使の分け前(エンジェルシェア)」と呼びます。
メキシコの温暖な気候ではこの蒸発も速く、時間をかけるほど中身は減りコストは上がる構造。アネホ(1〜3年)やエクストラ・アネホ(3年以上)が高価になるのはこのためです。
③ 原料のアガベに6〜8年かかる
そもそもテキーラの原料であるブルーアガベは、成熟するまでに6〜8年、しかも一生に一度しか収穫できません。ウイスキーの穀物が毎年収穫できるのとは根本的に構造が違い、原料コストが重いお酒です。
価格の内訳がわかると、選び方が変わる
高いテキーラが高い理由は「蒸溜のカット」「熟成の時間と蒸発」「原料コスト」の3つ。逆に言えば、ボトルのデザインやブランド広告にコストをかけず中身の品質に集中すれば、手の届く価格でも高品質なテキーラは実現できます。
価格の内訳を理解して選ぶと、一杯の味わい方が変わるはずです。
DOS LOCOS|中身で勝負する、100%ブルーアガベのテキーラ
DOS LOCOSは100%ブルーアガベを使用。伝統技法「カノア・イ・マソ」で搾汁し、ブランド代ではなく中身の品質に集中したテキーラです。ブランコ6,980円、クリスタリーノ7,480円。
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