メキシコで一番古いお酒、実はテキーラじゃないって知っていましたか?
原料はテキーラと同じアガベ。でも作り方はまったく違う、蒸留しない発酵酒。その名は「プルケ」。アステカ帝国の時代、今から600年以上前から飲まれていたお酒です。
プルケとは——アガベの樹液を発酵させた酒
プルケは、アガベの茎を切ってそこに溜まる樹液(アグアミエル)を発酵させただけのお酒です。蒸留は一切行いません。
見た目は白く濁った、ヨーグルトドリンクに近い飲み物。度数は4〜8%程度で、ビールと同じくらい。テキーラのように強いお酒ではなく、発酵由来のほのかな酸味と甘みがある、やさしい味わいです。
テキーラが「アガベの糖分を搾って発酵させ、さらに蒸留する」のに対し、プルケは「樹液をそのまま発酵させるだけ」。同じアガベから、まったく違うお酒が生まれているのです。
紀元前から続く歴史——テキーラのご先祖
プルケの歴史はテキーラより遥かに古く、発祥は紀元前のテオティワカン文明ともいわれています。テオティワカンの壁画にもプルケが描かれており、メキシコの人々とアガベの付き合いは数千年に及びます。
アステカ帝国の時代(14〜16世紀)には、プルケは神聖な飲み物とされていました。誰でも自由に飲めるものではなく、儀式や祭り、特別な日にだけ飲むことが許されていたのです。戦士や神官など特定の身分の人だけが飲める時代もあったとされています。
プルケからテキーラへ——蒸留という革新
16世紀にスペイン人がメキシコに到着し、ヨーロッパの蒸留技術が持ち込まれました。
もともとアガベを発酵させてプルケを造る文化があったメキシコ人が、この蒸留技術をアガベに応用。こうして生まれたのがメスカルワイン(現在のメスカルの原型)であり、その中からハリスコ州のブルーアガベで造るスタイルが確立され、テキーラが誕生しました。
つまり、プルケの文化がなければテキーラは生まれなかった。プルケはテキーラのご先祖ともいえる存在です。
現在のプルケ——メキシコで再び注目
プルケは一時期衰退しましたが、近年メキシコでは伝統文化の見直しとともに再び人気が高まっています。
メキシコシティには「プルケリア」と呼ばれるプルケ専門のバーが数多くあり、フルーツやナッツで風味をつけた「クラード(curado)」と呼ばれるフレーバー付きプルケが若者にも人気。観光客向けではなく、地元の人が日常的に通う場所として定着しています。
ただしプルケは発酵が止まらない生きたお酒で保存がほぼできないため、基本的にメキシコ国内でしか飲めません。日本ではまず手に入らないので、メキシコに行く機会があればぜひ試してほしい一杯です。
まとめ:テキーラの歴史は、プルケから始まった
日本では「罰ゲームの酒」というイメージがあるテキーラ。でもその起源をたどると、紀元前から続くアガベの発酵文化に行き着きます。
プルケ → メスカル → テキーラ。何千年もの歴史の延長線上に、今私たちが飲んでいるテキーラがある。そう考えると、一杯の重みがまったく違って感じられるはずです。
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DOS LOCOS|何千年の歴史を持つアガベから生まれたテキーラ
DOS LOCOSは、100%ブルーアガベを使用。ハリスコ州アマティタンの家族経営蒸溜所で、伝統技法「カノア・イ・マソ」による手搾りを仕上げに取り入れたテキーラです。何千年もの歴史を持つアガベの味わいを、一杯で体験してみませんか。
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