「アガベスピリッツ」という言葉、聞いたことはありますか?
テキーラと何が違うのか。実はこの関係、ウイスキーで例えるとすぐに理解できます。
ウイスキーで考えるとわかりやすい
スコッチもバーボンもジャパニーズも、大きく括れば全部「ウイスキー」ですよね。産地や原料、製法は違うけれど、穀物を原料にした蒸溜酒という共通点で「ウイスキー」というカテゴリにまとまっている。
テキーラとアガベスピリッツの関係も同じです。テキーラもメスカルも、大きく括れば全部「アガベスピリッツ」。つまりアガベスピリッツとは、アガベという植物から作られたお酒全体の総称です。
テキーラはアガベスピリッツの一種。スコッチがウイスキーの一種であるのと同じ構造です。
テキーラとアガベスピリッツの3つの違い
では具体的に何が違うのか。大きく3つあります。
① 原産地
テキーラはメキシコのハリスコ州など特定の5州でしか造れません。原産地呼称で法的に保護されており、それ以外の場所で造られたアガベのお酒はテキーラとは名乗れず「アガベスピリッツ」と呼ばれます。
今ではアメリカやオーストラリアでもアガベから造ったお酒が生まれていますが、どれだけ品質が高くてもメキシコの指定5州以外で造られた時点でテキーラではない。それらはすべてアガベスピリッツです。
② 原料のアガベの種類
テキーラに使えるアガベはブルーアガベ1種類だけ。一方、アガベスピリッツには原料の縛りがありません。
アガベは世界に200種以上存在し、品種によって味わいがまったく異なります。メスカルだけでも30種以上のアガベが使われており、アガベスピリッツの世界はテキーラよりはるかに味の幅が広い。
③ 原料の比率
テキーラはブルーアガベを51%以上使用する規定がありますが(100%アガベのプレミアムテキーラもある)、アガベスピリッツにはこうした比率の縛りがありません。各ブランドが自由に設計できます。
アガベスピリッツはテキーラの「代替品」ではない
アガベスピリッツの市場は世界的に急拡大しています。特にアメリカでは、メキシコ以外の産地で造られたアガベスピリッツが注目を集めています。
Agave Matchmakerの共同創業者も最近のコラムでこう語っています。「メキシコ以外で作られたアガベスピリッツは、テキーラに似た何かではなく、それ自体がまったく別の個性を持つお酒だ。テキーラの代替品ではない。」
テキーラはあくまでアガベスピリッツの原点であり、最も厳格なルールのもとで造られるカテゴリ。産地・原料・比率すべてが法律で守られているからこそ、テキーラには他のアガベスピリッツにはない品質の安定性と信頼性があるのです。
まとめ
アガベスピリッツはアガベから造られたお酒の総称で、テキーラはその中のひとつ。違いは産地(メキシコ5州限定)、原料(ブルーアガベのみ)、比率(51%以上の規定)の3つです。
アガベスピリッツの世界は広がっていますが、その原点であるテキーラを、ぜひ本物から始めてみてください。
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