「テキーラってメキシコのお酒なんでしょ?」——間違いではないですが、ちょっと違います。実はメキシコ国内ならどこでも作れるわけではなく、法律で生産できる地域が厳しく限定されているんです。
Part1では原料の「ブルーアガベ」を紹介しましたが、今回はテキーラの産地と品質を守る仕組みについて掘り下げます。
テキーラが作れるのはたった5州
テキーラはメキシコ政府によって「原産地呼称」として法的に保護されています。生産が認められているのは以下の5州だけです。
- ハリスコ州:世界のテキーラの約9割がここで造られています。「テキーラ」という名前自体、この州にある村の地名が由来。
- グアナファト州
- ミチョアカン州
- ナヤリ州
- タマウリパス州
この5州以外で同じ原料・同じ製法で造っても「テキーラ」とは名乗れません。それくらい産地のルールは厳格です。
全工程が指定地域内で完結していること
産地の縛りは「アガベの栽培地」だけではありません。栽培・蒸し・搾汁・発酵・最低2回の蒸溜・熟成・瓶詰め——すべてが5州の中で行われなければテキーラとは認められません。
アガベだけハリスコ州で育てて別の場所で蒸溜する、ということはできないわけです。原料から製品まで、一貫して産地内で完結する必要があります。
テキーラ規制委員会(CRT)の認証
工程をクリアしたら終わりではなく、テキーラ規制委員会(CRT)の認証を受けて初めて出荷されます。
ボトルに記載されている「NOM番号」がこの認証の証。NOM番号がある=原料・産地・製法すべてが基準を満たしているということです。
シャンパンやコニャックと同じ仕組み
この原産地呼称、実はヨーロッパの有名なお酒と同じ考え方です。
- シャンパン=フランスのシャンパーニュ地方のスパークリングワインだけ
- コニャック=コニャック地方のブランデーだけ
テキーラも同様に、産地と製法の基準を満たしたものだけが名乗れるお酒。この制度があるからこそ、品質とブランドが世界的に守られています。
まとめ
テキーラは「メキシコのお酒」というだけでなく、産地・製法・品質のすべてが法律と専門機関で管理された、ブランド保護されたお酒です。
ボトルのNOM番号や産地表記に注目すると、そのテキーラの背景が見えてきます。知るほどに、一杯の味わい方が変わるはずです。
テキーラで一体感を生み出そう。一体感テキーラ。