「テキーラって40度くらいでしょ?」——はい、だいたい合ってます。でも"だいたい"で終わらせるのはもったいない。テキーラの度数には、法律・蒸溜・加水という3つの背景があります。
① 度数は法律で「35〜55度」と決まっている
テキーラのアルコール度数は、メキシコの法律で35〜55度の範囲と定められています。好き勝手な度数では造れません。
市場で見かけるテキーラの多くは38〜40度ですが、ルール上は55度まで認められており、度数高めで瓶詰めされるテキーラも存在します。同じブランコでも度数によって味の印象はかなり変わります。
② 最低2回の蒸溜が必要
テキーラは最低2回の蒸溜が義務です。
1回目の蒸溜で生まれるのが「オルディナリオ」。この段階ではアルコール度数は約20度前後で、まだテキーラとは呼べません。2回目の蒸溜で度数は50〜60度前後まで上がり、不要な成分が除かれてクリアな味わいに仕上がります。
ほとんどのテキーラは2回蒸溜ですが、中には3回・4回と重ねるブランドも。蒸溜回数が多いほどスムーズになる一方、アガベの風味も薄れるため、回数が多ければいいというものでもありません。蒸溜回数は造り手の「味の設計思想」です。
③ 蒸溜後に加水して度数を調整
2回目の蒸溜後は50〜60度。そのままでは強すぎるので、多くのテキーラは水を加えて度数を調整し、38〜40度前後にして瓶詰めします。
ただし単純に薄めているわけではなく、香りや味のバランスを見ながら慎重に行われる工程です。加水の量で風味の出方が変わるため、ブレンダーの腕が問われるポイントでもあります。
中には加水を控えた高度数のテキーラもあり、アガベの風味がより凝縮された味わいを楽しめます。
まとめ:40度は「設計された度数」
テキーラが40度前後なのは、最初から決まっているわけではありません。法律の範囲内で、蒸溜を重ね、加水で香りと飲みやすさを整えた結果があの「40度」です。
次にボトルを見るとき、度数表示にも注目してみてください。38度と40度と46度——たった数度の違いに、造り手のこだわりが見えてきます。
テキーラで一体感を生み出そう。一体感テキーラ。