テキーラの値段が年によって変わるのを知っていますか?
実はテキーラの価格は、原料であるブルーアガベの価格に連動しています。そしてアガベの価格には7〜9年周期で繰り返すサイクルがある。この仕組みを知ると、テキーラの値段の理由が見えてきます。
テキーラの値段を左右する「アガベ価格」
テキーラの原料であるブルーアガベは、成熟するまでに6〜8年かかる植物。需要が増えても、穀物のようにすぐに増産できません。
この特性が、テキーラ特有の価格サイクルを生んでいます。
アガベ価格の急騰と暴落
2010年代後半、テキーラが世界的に人気になりアガベの需要が急増。供給が追いつかず、アガベの価格はキロあたり32ペソまで高騰しました。この時期にテキーラの値段が上がったのは、この原料コストの上昇が大きな原因です。
ところが高値を見た農家が一斉にアガベを植えた結果、2023〜2024年に供給が急増。価格はピーク時から約90%下落し、キロ2〜3ペソまで暴落しました。
農家にとっては深刻な事態
アガベ農家にとって、この暴落は非常に厳しい状況です。6〜8年かけて育てたアガベが、収穫のタイミングでほぼ無価値に。中には収穫せずにアガベを放置したり、畑をたたむ農家も出てきています。
テキーラブームの裏側で、原料を育てる生産者がこうした現実に直面していることは知っておくべき事実です。
消費者にとっては手が届きやすい時期
一方で消費者の立場から見ると、原料コストが下がっている今は品質の高いテキーラが比較的手の届きやすい価格で出回りやすい時期です。
蒸溜所も安くアガベを仕入れられるため、品質を維持しながらコストを抑えた製品を出しやすい環境。プレミアムテキーラに初めて手を伸ばすなら、今はいいタイミングと言えます。
このサイクルは必ず繰り返す
重要なのは、アガベの価格サイクルは過去にも何度も繰り返されてきたということ。
不足→高騰→大量植え付け→供給過多→暴落→植え付け減少→再び不足——このサイクルが7〜9年周期で回っています。今は暴落期ですが、農家が植え付けを減らせば、数年後にまたアガベ不足と価格上昇が来る。
つまりテキーラの将来の値段は、今農家がどれだけアガベを植えているかで決まるのです。
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